今月の上旬に初めて瀬戸内海にある祝島へ行ってきました。
ほっかいどうピーストレードのマウベシ珈琲を焙煎してくださっている岩田珈琲店を訪問しました。
岩田珈琲店さんはというか(店名は岩田珈琲店だけれど、お名前は堀田さん)、
堀田さんご一家の移住は昨年の四月で急な話でした。
北海道発のマウベシ珈琲はどうなる?!かと心配でしたが、
堀田さんは移住の話と共に「マウベシ珈琲の焙煎は引き続きやらせてほしい」と言ってくれました。
祝島でも岩田珈琲店は有機認証を受けています。
でも、豆はどんなところで保管しているのか、どのようなところで、
どのようにやってるのか全く想像がつかないので行ってきました。

祝島、正確な住所は山口県熊毛郡上関町祝島 。およそ450人が暮らしています。
上空からの写真で見るとハート形に見えなくもない島です。
私は飛行機、汽車、船と乗り継ぎ祝島へ行きました。
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柳井港と結ぶ定期船「いわい」は柳井、室津、上関、蒲井、四代、
荷物と人が行き来しながら祝島へ着きました。
この定期船は観光船ではないのですが、船から見る景色が美しかった。
晴れてたこともあり波が輝き、島々が次々とグラデーションに重なり現れます。
船着き場に着くと、あらまチケット売り場にいるのは堀田さんとこの美姫さんではないですか!
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1日2便船が出る時間チケット売り場で働いているそうです。
で船着き場の左手にすぐある建物が、珈琲焙煎所!
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祝島の繁華街というか、ここで喫茶店を開く予定で一軒家を改装中でした。
まずは焙煎機を置いて加工だけを今はしています。
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来年の1月に開店予定だそうです。
潮風や気温の影響など生豆の保管について聞いたり見せてもらいました。
パルシックでは低温倉庫できちんとした保管をしています。
札幌ではトンで購入していた生豆を祝島ではこまめに発注しています。
品質を維持するために、より良い東ティモールの生豆を確保しなければと思いました。
有機認証制度や保険や焙煎から札幌に到着までの時間を打ち合わせました。
もちろん悪天候の影響も受けやすいし、きちんきちんとはいきません。
注文も日にちと量が決まって入るわけではないので、予測しての感が問われます。
新鮮な珈琲を販売していくためと欠品にならないように、
札幌で発注と在庫管理している私は、在庫がだぶつかないよう欠品にならないよう
この1年胃が痛かった。欠品を5回くらいおこしてしまい、お客さんに待ってもらいました。
注文、焙煎、袋詰め、発送、到着まで、札幌時代は1−3日で届いたのですが、
今は4−5日かかります。
堀田君が島では若い人手が不足しているので、毎日ではないのですが、港で運搬や配達の仕事もしています。表札もなく鍵もかかっている事がない事が多いというこの島で
配達が出来るほどなじんでいる堀田君一家にうれしくなりました。
焙煎する人の温かさが珈琲に伝わると私は思っています。
フェアトレード珈琲は「困った時はお互いさまの」想いを通わせることでおいしくなるのです。
堀田君と美姫ちゃんは札幌時代よりのんびりとたくましくなってて楽しそうでした。
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美姫ちゃんが手にしているのが、海水のにがり使用の島のお豆腐「石豆腐」。
しっかりとしたお豆腐です。緑色のは島のお饅頭、草餅。
今は黄色いおみかんが収穫のまっ最中。
山から港に運ぶ途中で落ちたおみかんが道に転がっていて、数十年ぶりに拾い食い。
いいの、落ちたてで新鮮できれいだし。うまかったーー。